プロへの第一歩 工具の達人編

こんにちは!

今回は、プロへの第一歩 工具の達人編をお送りします!

よかったら読んでください!

研修終了後、工場における教育で机上講習をこなし、順調にカリキュラムを進めていくなかで私たちも教育生活に慣れていきました。

カリキュラムを進めている中で実習(実技教育)の時間を挟み、基本的な検査方法や工具の取扱い方を学びます。

今回は、鉄道ならではのハンマーを使ったある検査方法について書いていきます。

気が遠くなる打音検査

さて、今まで散々机上講習で頭でっかちになった私たち。

工具の「こ」の字なんて今まで全く出てこない上、何を使うかも全く知らないわけです。

※私は工業高校出身なのでドライバーとか、レンチとかは最低限程度は知ってます

講師が「これが何かわかるか?」といきなりハンマーを持たされます

いよいよ、私がプロフィール画像にしている工具が登場します

そう、鉄道で整備の仕事をしているであろう人は勿論ご存知でしょう!

検査ハンマー」てす

これで、何をするのかというと

鉄道車両にとりついているボルト類を打音検査(※)します。

※打音検査・・・対象物を叩いて検査、その可否を音で判断する検査方法

ボルトは沢山の箇所に取り付いていて、これを整備士は1本ずつ「叩いて検査します」

いざボルトを叩くとカンカンと気持ちのいい音が鳴るわけです。

これで何がわかるの?というと

音だけでそのボルトの状態の取り付けが正しいかどうか把握できるようになります!

音の種類にはいくつかありますが、代表格として

打音の種類ボルトの状態
カン!カン!と乾いた音正しく締付されている
ゴン!ゴン!と濁るような音ボルトが緩んでいる可能性がある
音でわかるボルトの状態

この音で状態を判断することが出来ます。慣れていないうちはボルトの状態なんてわかるわけがないのでとにかく数をこなして覚えていくしかありません。

しかし、数をこなしていくと叩いたことで出る微妙な音の変化に気づくことが出来るようになります。

どのぐらいの本数を打音検査するの?と純粋な疑問が浮かんでくるかもしれません。電車についている台車や床下機器類は全て定期検査時に打音検査します。

一日の検査で叩く本数は数百本~数千本です

電気機関車も数千本のボルトが使用されている

気が遠くなる作業かもしれませんが、鉄道についているボルトは

緩んで落とすわけにはいきません。

その落ちたボルトが誰かに接触したら、もしくは車両故障の原因にもなりかねないのです。

その為、安全輸送には欠かすことのできない検査方法であります。

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ハンマーを持ち実践!

いきなり、電車を使った打音検査はやらせてくれないので、実際にハンマーを持つのは実習棟です。そこでに置いてある機械を叩き、講師が緩めたボルトを見つける練習を行いました

緩んでると疑われるものを見つけたら「ボルト緩んでいます!締め付け願います!」と言うんですけど、講師から「違う!」と言われながら次から次へとコンコンコンコン・・・と叩きまくります。

だらだら叩いていると「ちゃんと正しい方向から叩いてチェックせんか!」と言われるのでしっかり叩きます。

しっかり叩くと、音が濁りのない音に聞こえるので大丈夫だなと判断したものが駄目だったり、これは緩んでる!と思ったものが緩んでなかったり・・・と

講師の方々はベテランですので、緩み加減も絶妙に設定してくるのです。

すかさず意地悪な講師にあたると「ボルトが緩んでます!締め付けお願いします!」と言おうものなら講師が「本当かぁ~?」とニタニタ笑って言うわけです。

早速確認の為に、締め付けると「ほれ!締まらないじゃないか!」と言ってきます。

あの顔はまるで悪戯する少年のような顔つきでした(笑)

筋金入りのベテランが講師です。その為、何をするにも技術のレベルが高いのと、打音検査の動きが洗練されたレベルの高い検査方法を見せつけられました。

その無駄がないその動きに早く近づきたいとずっと当時は感じていました。

現場教育でお世話になった講師陣は、かなり厳しい面もあるんです。でも、実習でうまくいかなかったりする時は、しっかり最後まで面倒見てもらいできるまで付き合ってくれました。

しかし、ベテランに比べたらまだまだ入って月日の浅い私たちがうまく打音検査を叩けるわけもなく、講師から檄を入れられながら奮闘するのでした。

他にもたくさん!様々な工具

地下鉄博物館で展示されていた整備士の工具とボルト

この画像は私が地下鉄博物館に行ったときに撮影した写真です。

ちょうど整備士が使う工具類が展示されてました。

写真左から

  • 検査ハンマー・・・打音検査用工具
  • ボックスドライバー・・・ナットを緩めるために使用する工具
  • プラス、マイナスドライバー・・・ネジを締めたり、緩めたりする工具
  • ニッパー、ペンチ・・・配線を切ったり、
  • スパナ・・・ボルトを緩めたり、締めたりする工具
  • モンキースパナ・・・ボルトの大きさに合わせてサイズを変更できるスパナ
  • 電車に使用するボルト類・・・大小様々なボルトが車両に取付られている

沢山あります!

これを腰に巻いて、必要な作業では工具を使用するわけです。巻いているだけでも、仕事のできる雰囲気が出ます(笑)

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絶対に紛失するな!

先ほどの写真で、たくさん工具をもって仕事をするのですが工具を使う上で絶対気を付けないといけません。それは・・・

絶対工具を紛失しないことです。

これだけのものを腰に巻いておいて、気付かず落としたり置き忘れたりすれば

大変なことになります。

工具等を電気の通るところに置き忘れれば、ショートの原因になります。

さらに、工具が原因で車両故障や何かの拍子に工具が飛んだりすれば最悪旅客に怪我させることになります。

これは、絶対にあってはいけません。もし紛失したら見つかるまで探し続けます。

もし、電車が出庫してしまったらその整備士した電車を止めてでも探します。

そのぐらい工具の紛失は大変なことになるのです。

整備するものとしての誓いとして、工具の紛失は絶対にあってはいけません。

教育中も「しっかり、作業前後に点検して工具がそろっているかチェックするんだぞ!」と言われ続けました。

実習の都度、毎朝点検をしていましたが何の意味があるのだろう。と講師の言っていることを理解するようになったのは現場に配属されてからでした。

束の間の実技でしたが、合間合間にこういう講習が程よくあるのは楽しく充実していました!

また、すぐに机上教育に戻り眠気との戦いが続いていくのでした・・・。

次回も、引き続きプロへの第一歩をお届けします。

ご覧いただき、ありがとうございました

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