プロへの第一歩 絶対怪我するな!

こんにちは!

今回はプロへの第一歩 絶対怪我するな!です

皆さんにも起こりうる身近な「怪我」のことについて書いていこうと思います。

皆さん、普段生活していて怪我されたことはありますか?例えば何かにぶつけて、打撲したやカッターで指を切ってしまったとか・・・。普通に暮らしていると何かしら怪我することはあるかもしれませんが、そこまで大きい怪我のリスクにさらされることは少ないと思います。

今回は、皆様に鉄道業界の現場を知って貰いたい事を目的に、鉄道で勤める者は常に大きい怪我のリスクに晒されているかについて書いていきます。

鉄道業は怪我のリスクが高い

タイトルにもある通り、鉄道は怪我のリスクが至る所に潜んでいます。怪我で済めばまだよく、命に関わる重大事故にも繋がりかねません。

新入社員の頃から、まず絶対に怪我するなとこっぴどく言われて育ってきました。怪我すると、労働災害として計上されるだけでなくその後の対策と各方面からの事情聴取を受けます。

身体に痛い思いだけでなく、会社的にも痛い思いをすることになってしまいます。まだ怪我を自分で負う分には百歩譲ってましな方です。これが、自分起因の行動によって相手を怪我させてしまう可能性を背負っていることを忘れてはいけません。

例えば私が、電車のスイッチ一ついじれば相手に怪我を負わせることもできてしまうのです。相手を怪我させれば「罪」に問われる可能性が高くなります。警察からも事情聴取され、最悪の場合逮捕されます。

怪我は負っても負わせてもお互いに不幸にしかなりません。失ったものは、戻ってきません。かろうじて助かっても体にひどい怪我を負ったら機能回復に時間がかかり、仕事復帰が遠のくことでしょう。怪我することはとても大変なのです。

その怪我がどのようにして起きてしまうのか?今回は鉄道で起きやすい「労働災害」について書いていきます。

労働災害について

これは、労働者が業務に起因して被る災害(事故や怪我、疾病)を指します。これを略称として呼ぶものを「労災」と呼びます。その怪我の種類は多岐にわたりますが、鉄道では次に述べるものについては特に気を付けなければならないとされています。

  1. 感電  ・・・電気に触れて感電する
  2. 墜転落 ・・・高所から転落する
  3. 触車  ・・・電車に人が接触する

この3つが、業界で最も気を付けるべき鉄道3大災害と位置づけされています。※交通事故も会社により定義されていますが、ここでは鉄道に絞った災害とします。

ここに書いてあることから何を感じますか??なぜなら、この3つ起きてしまうと全て命に関わる可能性が高いからです

感電

これは、電気が流れているところに触れて感電してしまうことを指します。触って無事な人はいないはずです。それは、桁違いの電気が電車に流れているから、感電すればひとたまりもありません。

電気の取り入れ方は様々です。代表的なものはパンタグラフから電気を取り入れるタイプです。

屋根に流れている架線の電圧は何ボルトだと思いますか??(地下鉄は集電方式がちがうのでまた別)

  1. 家庭用コンセント:交流100V
  2. 直流・・・1500V ※関東・関西の在来線、私鉄
  3. 交流・・・九州、北陸、東北の主要在来線は2万V、新幹線は全国2万5000V

家庭用と桁違いの電気が架線に流れているのが理解できたと思います。我々はこれらを扱う仕事をしているのです。数字をみただけでも恐ろしいですね

電車は、架線から電気を取り入れてモーターを動力源に動きます。その電気の流れを作っているのは無数に張り巡らされた配線です。いつも乗っている電車は、電気が流れている状態です。

その電気が流れているということは、床下で動かすための制御機器が動いています。整備の際、その状態のままで触ると感電の危険な箇所だらけです。電気を遮断して安全に作業するためには、回路図を見て正しい知識と判断を持つことが必要になります。

ちなみに、電車が通電していない状態であっても電車にはバッテリーを積んでいます。電気が流れていないからといって、電気が完全に遮断されているわけではありません。

電気が来ていないからと油断して触っていいわけでもないのです。勿論、感電を防ぐ為の絶縁手袋もありますが油断禁物です。

感電しないためにも電気の取扱いには常に気を張ってシビアに作業しているのです。

墜転落

これは、高所から転落して怪我をすることを指します。普段、ホームから電車を見ていると屋根が近いので登れそうに見えそうですよね。しかし、そこから油断して転落すると命に関わる事故になりかねません。

墜落と転落の定義はこうなっています。

  • 転落・・・2m以下
  • 墜落・・・2m以上

新人の頃、人は1mの高さからでも落ちると命に関わるんだと教わりました。それで、車両整備の私たちはパンタグラフ整備や空調の点検で屋根に上ることが普通にあります。整備で仕事する場所は転落防止がなされているため、落ちるリスクは比較的押さられているものの油断禁物です。屋根上から、地上まで約4mほどの高さがあります。

さらにリスクを背負って作業される方がいます。それは、架線を支える柱を検修する方々です。電力関係の人たちはより高所(6メートル以上)から作業をします。これで、転落防止処置を行わず作業したらどうなると思いますか?転落して地上に叩きつけられ、命に関わってしまいます。

鉄道に限らず、建築現場でも採用されていますが墜落防止に腰回りのベルトをする命綱をつけて皆作業をしています。これを付けずに作業なんて絶対させませんし、作業しようものなら滅茶苦茶怒られます。

触車

これは、人が電車に接触してしまう事をこう呼びます。一般的に人身事故と呼ばれるものですが、人身事故というのは鉄道業を営む我々でも起こりうる可能性があるのです。過去にも触車による痛ましい事故が多発しています。

車両整備を担当する我々でも、基地内を歩こうものなら電車の往来を常にダイヤと確認して危険がないかを確認して歩いています。これは、常に動きがある車両基地で何も確認せず歩こうものなら電車に接触してしまう可能性があるからです。

警笛を鳴らされたときには、時すでに遅しです。いくら低速で進行してくる電車に接触してしまうと怪我だけではすみません。しかも、低速であればあるほど電車の接近には音なく接近してくるのでとても危険です。

我々も時折、線路上で作業や基地内や線路内の雪かきを手伝うことがあります。電車の接近の有無を我々で見張り、安全な作業環境を確保して作業します。

雪は大敵で、普段から聞こえない電車の接近がより聞こえなくなるのです。見張り員の人には一切作業させず、列車の見張りに専念してもらいます。そのぐらい、見張りの役割が大切なのです。

スポンサーリンク

仲間と自分を守る大切さ

幸いに、私が入社してから今までで怪我の経験はありません。しかし、十数年の間に私の周りでは、三大災害が原因で命に関わる事故を起こしてしまった社員の方がいました。その都度言われてきたことは「他人事」と思わない事と「今以上に気を付ける」ことが大切と上司から教わってきました。

タブーは「自分は大丈夫」と思って作業に臨むことです。人間である以上は怪我と隣り合わせです。鉄道の整備の仕事は、リスクが高い仕事であることを自覚しないといけません。

怪我が起きるのは「意識が緩むとき」と「ルール」を無視したときが重なった時が一番危険です。整備の仕事には何をするにも「ルール」が存在します。この手順を踏まえて初めて仕事をすることが出来ます。それを無視して仕事に取り掛かることほど事故へつながる危険なことはありません。

そして、最も怪我のリスクが高くなる行為がもう一つ。ルール違反を認めているのに仲間内で見過ごすことです。これをしてしまうと、その人が怪我をするだけでなく周りを巻き込む恐れがあるからです。

ルール違反をしているなら、そのルールを守らせるために、是正させることが同じ仕事をする仲間としての義務でもあります。

それは、お互いが不幸にならないためにも声を掛けてあげるべきです。後悔しても怪我する前には戻ることはできないのです。

以前から「ルール」を守れない事の危険性を説いてきました。この3大災害の説明でより深く理解していただけたでしょうか?ルールは自分自身の命と、相手の命を守る為であり、お互いに不幸にならない為でもあります。

これを最後まで見ていただいた方、鉄道で働いている方々が怪我のリスクを背負いながら日々働いていることを少しでも理解してもらえれば嬉しいです。

以上となります。ご覧いただきありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA